体外循環と血液

生体機能代行装置学 体外循環装置 体外循環の病態生理 体外循環と血液について

体外循環と血液

29-71 人工心肺による体外循環中の変化として正しいのはどれか。
a.血中カルシウム濃度の低下
b.血中ナトリウム濃度の上昇
c.インスリン分泌の増加
d.炎症性サイトカインの放出
e.血中バソプレシン濃度の上昇
1.a、b、c 2.a、b、e  3.a、d、e 4.b、c、d 5.c、d、e


a.血中カルシウム濃度の低下は正しい。
b.血中ナトリウム濃度は低下する。
c.インスリン分泌は低下する。膵血流減少するため。
d.炎症性サイトカインの放出は正しい。( IL-1, IL-6, IL-8, TNF)
e.血中バソプレシン濃度の上昇は正しい。低血圧、カテコラミン分泌低下、無拍動循環の影響。
正解3


29—70 人工心肺による体外循環について正しいのはどれか。
a.小児の体表面積あたりの灌流量は成人よりも多い。
b.血液希釈によって酸素解離曲線は右方に移動する。
c.復温時には混合静脈血酸素飽和度は上昇する。
d.アルカローシスの補正に炭酸水素ナトリウムを用いる。
e.膠質浸透圧の保持に乳酸加リンゲルを用いる。
1.a、b 2.a、e 3.b、c 4.c、d 5.d、e


a.小児の体表面積あたりの灌流量は成人よりも多い。は正しい。
b.血液希釈によって酸素解離曲線は左方に移動。
c.復温時には混合静脈血酸素飽和度は低下する。
d.アルカローシスの補正は生理食塩液。アシドーシス補正は炭酸水素ナトリウム。
e.膠質浸透圧の保持にはアルブミン。
正解なし

29—71 人工心肺離脱に向けて行うべきもので誤っているのはどれか。
1.復 温
2.換気再開
3.プロタミン投与
4.電解質補正
5.心腔内空気抜き


1.復温は正しい。
2.換気再開は正しい。
3.プロタミン投与は離脱後。
4.電解質補正は正しい。
5.心腔内空気抜きは正しい。
正解3

30-70 低体温体外循環の影響で正しいのはどれか。
a.末梢血管抵抗低下
b.酸素消費量低下
c.カテコラミン活性低下
d.血液凝固能亢進
e.血液粘稠度低下
1.a、b 2.a、e 3.b、c 4.c、d 5.d、e


a.末梢血管抵抗は増加
b.酸素消費量低下は正しい
c.カテコラミン活性低下は正しい
d.血液凝固能低下する
e.血液粘稠度は増加する
正解3



30-71 ヘモグロビン酸素解離曲線で誤っているのはどれか。
1.低体温では解離曲線は左方偏位する。
2.高体温では同じ酸素分圧でも酸素飽和度が低下する。
3.2,3-DPG の増加は解離曲線を右方偏位させる。
4.二酸化炭素分圧が増加すると解離曲線は左方偏位する。
5.アシドーシスでは解離曲線は右方偏位する。


1.低体温では解離曲線は左方偏位する。は正しい。
2.高体温では同じ酸素分圧でも酸素飽和度が低下する。は正しい。
3.2,3-DPG の増加は解離曲線を右方偏位させる。は正しい。
 2,3-DPGは解糖系の代謝産物、増加するとブドウ糖代謝亢進(酸素必要)
4.二酸化炭素分圧が増加すると解離曲線は右方偏位。
5.アシドーシスでは解離曲線は右方偏位する。は正しい。
正解4


30—71 人工心肺使用時に血中カリウム濃度の上昇につながるのはどれか。
a.赤血球液充填
b.カルシウム投与
c.インスリン投与
d.フロセミド投与
e.代謝性アシドーシス
1.a、b 2.a、e 3.b、c 4.c、d 5.d、e


a.赤血球液充填は正しい。
b.カルシウム投与は高カリウム血症の治療。
c.インスリン投与はカリウム濃度低下。
d.フロセミド(利尿薬)投与はカリウム濃度低下。
e.代謝性アシドーシスは正しい。
正解2


31-70 人工心肺を用いた体外循環中の血中電解質について正しいのはどれか。
a.インスリン使用時には低カリウムになりやすい。
b.低体温時には高カリウムになりやすい。
c.アルカローシス時には高カリウムになりやすい。
d.保存血を使用すると低カルシウムになりやすい。
e.低ナトリウムになりやすい。
1.a、b、c 2.a、b、e  3.a、d、e 4.b、c、d 5.c、d、e


a.インスリン使用時には低カリウムになりやすい。正しい
b.低体温時には低カリウムになりやすい。
c.アルカローシス時には低カリウムになりやすい
d.保存血を使用すると低カルシウムになりやすい。保存血液の抗凝固剤として使われているクエン酸がカルシウムと結合するため低カルシウム血症になる。
e.低ナトリウムになりやすい。正しい
正解3

31—70 人工心肺を用いた体外循環中に血中濃度が低下するのはどれか。
1.血 糖
2.レニン
3.アドレナリン
4.サイトカイン
5.カルシウム


1.血糖は異常に上昇し、インスリンは十分な分泌しない。低体温時は著明
2.腎血流の減少、低ナトリウム血症が原因となり、レニンーアンジオテンシンーアルドステロン系は活性化され、高血圧、心機能低下の要因にもなる。
3.非生理的なストレス(低体温など)によりアドレナリン、ノルアドレナリン分泌が増加する
4.サイトカインは上昇する
5.カルシウムは低下する。ナトリウムも低下
正解5


31-71 人工心肺を用いた開心術中の抗凝固対策で正しいのはどれか。
1.抗血小板薬投与例ではヘパリン投与量を減量する。
2.ワルファリン投与例ではヘパリン投与量を減量する。
3.アンチトロンビンIII欠損症ではヘパリン投与量を減量する。
4.ACT が 600 秒以上に延長した場合にはプロタミンを投与する。
5.ヘパリンコーティング回路を用いる場合も ACT は 400 秒以上を保つ。


1.抗血小板薬投与例ではヘパリン投与量を減量しない。原則、抗血小板薬は中止する
2.ワルファリン投与例ではヘパリン投与量を減量しない。術前に投与中止する。
3.アンチトロンビンIII欠損症ではヘパリン投与量を減量しない。ヘパリンではなくATIII製剤を投与。
4.ACT が 600 秒以上に延長してもプロタミンを投与しない。危ない。
5.ヘパリンコーティング回路を用いる場合も ACT は 400 秒以上を保つ。正しい。
正解5


32-70 カリウムについて正しいのはどれか。
a.人工心肺中は高カリウム血症になる。
b.インスリンはカリウムを細胞内に移動させる。
c.低カリウム血症では不整脈が出やすくなる。
d.心筋保護時の心停止には低カリウム液を用いる。
e.溶血すると低カリウム血症になる。
1.a、b 2.a、e 3.b、c 4.c、d 5.d、e



a.人工心肺中は一般的に血中カリウム値は低下する。
b.インスリンはグルコースとは無関係に骨格筋や肝細胞のNaポンプ活性を刺激し、カリウムの細胞内への取り込みを促進する。正しい。
c.低カリウム血症では不整脈が出やすくなる。は正しい。
d.心筋保護時の心停止は細胞外液のカリウム濃度を上げる。
e.溶血すると高カリウム血症になる。
正解3


32-71 ヘモグロビンの酸素解離曲線について正しいのはどれか。
1.酸素含量と酸素分圧の関係を表した曲線である。
2.アシドーシスにより右方移動する。
3.低体温により右方移動する。
4.低二酸化炭素血症により右方移動する。
5.2,3-DPG の低下により右方移動する。


1.酸素飽和度と酸素分圧の関係を表した曲線である。
2.アシドーシスにより右方移動する。は正しい。
3.低体温により左方移動する。
4.低二酸化炭素血症により左方移動する。
5.2,3-DPG の低下により左方移動する。
正解2


32—71 人工心肺中の血液への影響について正しいのはどれか。
a.送血ポンプは溶血の原因になる。
b.T 細胞や NK 細胞の活性が低下する。
c.顆粒球は人工心肺開始直後から一過性に増加する。
d.血小板は 70〜80 % 減少する。
e.溶血によりハプトグロビンが増加する。
1.a、b 2.a、e 3.b、c 4.c、d 5.d、e


a.送血ポンプは溶血の原因になる。正しい。
b.T 細胞や NK 細胞の活性が低下する。は正しい。
c.顆粒球は人工心肺開始直後から一過性に減少する。終了時から1~2日増加する。
d.血小板は希釈、一次凝集、二次凝集により30~50 % 減少する。
e.溶血によりハプトグロビンは減少する。
正解1


32—72 人工心肺中の血液希釈について正しいのはどれか。
a.充填量の大きい人工心肺ほど希釈率は高くなる。
b.小児では成人に比して希釈率は低くなる。
c.希釈限界はヘマトクリット 10 % である。
d.希釈率が高いほど酸素運搬能は高まる。
e.希釈率が高いほど末梢循環抵抗が減少する。
1.a、b 2.a、e 3.b、c 4.c、d 5.d、e


a.充填量の大きい人工心肺ほど希釈率は高くなる。正しい。
b.小児では循環血液量が小さいため希釈率は高くなる。
c.希釈限界はヘマトクリット 20% 。ヘモグロビン7g/dL
d.希釈率が高いほど赤血球成分が減少するため、酸素運搬能は低下。
e.希釈率が高いほど末梢循環抵抗が減少する。正しい。
正解2


33-71 人工心肺による体外循環時に血中カリウム値の上昇を来すのはどれか。
a.溶 血
b.代謝性アルカローシス
c.インスリン投与
d.低体温
e.心筋保護液注入
1.a、b 2.a、e 3.b、c 4.c、d 5.d、e


a.溶血は上昇する。正しい。
b.代謝性アルカローシスは減少する。
c.インスリン投与は減少する。
d.低体温は減少する。
e.心筋保護液注入は上昇する。正しい。
正解2


33-72 混合静脈血酸素飽和度(SVO2)について正しいのはどれか。
a.パルスオキシメータで測定できる。
b.過度の血液希釈によって低下する。
c.人工心肺中の血液加温時には低下する。
d.50 % では嫌気性代謝が進行する。
e.80 % は低心拍出量状態を意味する。
1.a、b、c 2.a、b、e  3.a、d、e 4.b、c、d 5.c、d、e


a.パルスオキシメータで測定できない。動脈血酸素飽和度を測定する装置。
b.過度の血液希釈によって低下する。正しい。
c.人工心肺中の血液加温時には低下する。正しい。
d.50 % では嫌気性代謝が進行する。正しい。
e.80 % は低体温状態では酸素供給量が十分足りている。
正解4
33-73 動脈血の pH 7.69、PCO2 28 mmHg、〔HCO3 -〕33 mEq/L の病態を示すのはどれか。
1.呼吸性アルカローシス
2.呼吸性アシドーシス
3.代謝性アシドーシス
4.呼吸性アルカローシスと代謝性アルカローシスの混合障害
5.呼吸性アシドーシスと代謝性アシドーシスの混合障害


基準値
pH 7.4±0.05 pH 7.69 アルカローシス
PaCO2 40±5 PCO2 28 呼吸性アシドーシス
HCO3- 24±2 〔HCO3 -〕33 代謝性アシドーシス
BE 0±2
正解4


33—71 人工心肺による体外循環時の内分泌系・免疫系の変動について正しいのはどれか。
a.レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系は活性化される。
b.アドレナリン分泌は低下する。
c.バソプレシン分泌は低下する。
d.インスリン分泌は亢進する。
e.炎症性サイトカインの血中濃度は上昇する。
1.a、b 2.a、e 3.b、c 4.c、d 5.d、e


a.レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系は活性化される。正しい。
b.アドレナリン分泌は低下ではなく亢進する。
c.バソプレシン分泌は低下ではなく亢進する。
d.インスリン分泌は亢進ではなく低下する。
e.炎症性サイトカインの血中濃度は上昇する。正しい。
正解2


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