肺動脈楔入圧(PCWP)とは|正常値・しくみ・肺うっ血との関係を図解

肺動脈楔入圧(PCWP) PCI
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肺動脈楔入圧(PCWP)は、スワンガンツカテーテルで測る指標の中でも特に大事な値です。右心系から入れたカテーテルで、左心のうっ血(肺うっ血)の程度がわかります。このページでは、そのしくみ・正常値・臨床での意味を図でまとめます。
肺動脈楔入圧PCWPを測るしくみ:バルーンで血流を止めると先端の圧が左房圧を反映する

肺動脈楔入圧(PCWP)とは

カテーテル先端のバルーンをふくらませ、肺動脈の細い枝に「楔(くさび)」のようにはめ込みます。するとその先の血流が止まり、静止した血液の柱を通じて左心房の圧をほぼそのまま反映した値が測定できます。
つまりPCWPは、直接は届かない左房圧・左室拡張末期圧を右心系から推定できる指標です。

正常値の目安

肺動脈楔入圧PCWPの正常値:平均6〜12mmHg、18を超えると肺うっ血の目安
PCWPの正常値は平均6〜12mmHg。一般に18mmHgを超えると肺うっ血が現れやすいとされます(数値は標準的な目安で、施設・病態により判断は異なります)。

PCWPが上がるとどうなる?(肺うっ血・左心不全)

PCWPが上がる=左心系に血液がうっ滞している状態で、肺うっ血(肺水腫)=左心不全のサインと読みます。逆に低ければ循環血液量の不足(脱水・出血など)を疑います。PCWPは「左心のうっ血メーター」とイメージすると覚えやすいです。

フォレスター分類との関係

PCWP(肺うっ血の指標)と心係数CI(ポンプ機能の指標)を組み合わせると、循環動態を4群に分けて治療方針を決められます。これがフォレスター分類です。境界はCI 2.2 L/分/m²、PCWP 18mmHg。
フォレスター分類やスワンガンツ全体の使い方は、スワンガンツカテーテルのページで図解しています。

参考・出典

・日本循環器学会/日本心不全学会「2025年改訂版 心不全診療ガイドライン」(右心カテーテル検査で得られる血行動態指標)
・フォレスター分類の原著:Forrester JS, et al. N Engl J Med. 1976
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