パルスフィールドアブレーション(Pulsed Field Ablation:PFA)とは、高電圧の非常に短いパルス電界を心筋に加え、細胞膜に不可逆的な孔をあけて(電気穿孔)、熱を使わずに心筋を離断する新しいカテーテルアブレーションです。従来の「焼く(加熱)」「凍らせる(冷凍)」とは異なる“非熱(ノンサーマル)”の方法で、心房細動(AF)の肺静脈隔離(PVI)を実現します。2024年に国内導入され、PVIの主流は急速にPFAへ移りつつあります。
電気パルスで細胞膜に孔をあける非熱的な機序(模式図)
PFAの魅力は、①非熱ゆえの安全性プロファイル、②手技時間の短縮傾向、③組織選択性です。一方で長期の有効性(再発率)や病変の耐久性はデータ集積が続いている段階で、「熱より優れている」と断定するのは時期尚早という姿勢が妥当です。
土台となるのがADVENT試験(発作性AF、米国、607例。PFA群305例 vs 熱アブレーション群302例)です。主要有効性の達成率はPFA 73.3%・熱 71.3%、主要安全性は2.1% vs 1.5%で、いずれも非劣性を満たし、肺静脈狭窄はPFA群で少なかったと報告されました(正確な数値は原著で確認)。より長期の4年成績(ADVENT延長)なども出始めています。
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