循環補助は
過半数がIABPです。IABPの「どこに・いつ・何が増えて何が減るか」と、
PCPSがIABPと逆になるところを押さえれば終わります。 →
循環補助の過去問と解説
① IABP:どこに、いつ
| 項目 | 正しい | 出てくる誤り |
|---|
| 留置部位 | 胸部下行大動脈 | 上行大動脈/弓部大動脈 |
| バルーンを膨らませるタイミング | 拡張期 | — |
| 原理 | 拡張期に膨らませて冠動脈へ血液を押し戻す、収縮期直前にしぼませて左室が押し出す抵抗を減らす | — |
② IABPで増えるもの・減るもの
| 増える | 減る |
|---|
| 拡張期血圧 | 左室後負荷 |
| 冠動脈血流量・冠動脈灌流圧 | 心筋酸素消費量 |
| — | 収縮期血圧 |
最頻出のひっかけは「収縮期血圧を上昇させる」(✕)です。2回出ています。上がるのは
拡張期。IABPは「拡張期を持ち上げて、収縮期を軽くする」装置だと覚えます。
③ IABPの適応/適応でない
| 適応(◯) | 適応でない(✕) |
|---|
| 心原性ショック | 冠動脈ステント再狭窄の予防 |
| 切迫心筋梗塞 | 冠動脈ステント遅発性血栓性閉塞の予防 |
| 人工心肺離脱困難 | 冠動脈バイパス術後のグラフト閉塞の予防 |
| 開心術後の低心拍出量症候群 | — |
| 心筋梗塞後の心室中隔穿孔を合併した心原性ショック | — |
見分け方は1行です。
「予防」と書いてあったら全部✕。 IABPは
今ポンプが弱っている状態を支える装置で、将来の詰まりを防ぐ道具ではありません。
④ IABPの禁忌と合併症
| 禁忌 | 禁忌ではない |
|---|
| 中等度以上の大動脈弁閉鎖不全症(AR) | 大動脈弁狭窄症(AS) |
| 大動脈解離 | — |
| 大動脈瘤 | — |
ARが禁忌なのは、
拡張期に押し戻した血液が、閉じない弁から左室へ逆流してしまうからです。ASは狭いだけで逆流しないので禁忌になりません。
「AR=✕、AS=◯」で覚えます。
| 合併症 | ◯✕ |
|---|
| 腸管虚血 | ◯ |
| 大動脈解離 | ◯ |
| 血小板数の減少 | ◯ |
| 細菌感染 | ◯ |
| 急性心筋梗塞 | ✕(これは合併症ではなく適応) |
⑤ PCPS:IABPと逆になるところ
| IABP | PCPS |
|---|
| 左心系の後負荷 | 軽減する | 増加する |
| バイパス方式 | — | V-A(V-Vではない) |
| 麻酔 | — | 局所麻酔で導入できる(全身麻酔は不要) |
| 呼吸補助 | できない | できる(人工肺を含む) |
ここが最大の落とし穴です。「補助循環=心臓を楽にする」と思っていると、PCPSも後負荷を減らす気がしますが
逆。PCPSは
大腿動脈から逆向きに血液を押し込むので、左室はその圧に逆らって拍出することになり、
後負荷は増えます。
⑥ PCPSの装着と適応・禁忌
| 項目 | 正しい | 出てくる誤り |
|---|
| 送血管 | 大腿動脈 | 腕頭動脈 |
| 脱血管 | 大腿静脈 | — |
| 適応 | 禁忌 |
|---|
| 心原性ショック(心筋梗塞後の心破裂によるものを含む) | 急性くも膜下出血によるショック |
| ショック状態の急性肺動脈血栓塞栓症 | — |
くも膜下出血が禁忌なのは、
全身にヘパリンを使うので出血が悪化するからです。
「出血しているショックには使えない」と覚えます。
⑦ 補助人工心臓(VAD)
| 問われ方 | 正しい | 出てくる誤り |
|---|
| 体内植込み型の主流 | 連続流型 | 拍動流型 |
| 体外設置型の拍動流型の駆動 | 空気駆動方式が多い | 電気駆動(こちらは体内設置型) |
| 左心補助と右心補助 | 左心補助が多い | 右心補助が多い |
| 脱血部位 | 左室脱血タイプが多い/左室脱血のほうが高流量 | 左房脱血のほうが高流量 |
左室脱血のほうが高流量なのは、
左室のほうが圧が高くて血液を取り出しやすいからです。
⑧ 呼吸補助ができるのはどれか
| できる(人工肺を含む) | できない(循環補助だけ) |
|---|
| PCPS | IABP |
| ECMO | 左心バイパス |
| — | 補助人工心臓 |
判定は1行です。
その装置に人工肺が入っているか。 入っていれば呼吸補助ができます。
→ 過去問で確認する
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