冠攣縮性狭心症の診断検査のアセチルコリン検査について解説します。

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アセチルコリン検査

アセチルコリン検査

アセチルコリン負荷検査で診断

アセチルコリンにより徐脈になるため経静脈 ペーシングをあらかじめ挿入します
左右冠動脈にアセチルコリンを注入します
注入後の冠動脈造影所見、心電図変化、症状 で評価します
冠攣縮は「心筋虚血の徴候(狭心痛および虚血性 ST 変化)を伴う冠動脈の一過性の完全または亜 完全閉塞(> 90 %狭窄)」と定義される

治療はCa拮抗薬、硝酸薬の内服

心臓カテーテル検査のひとつ


アセチルコリンを冠動脈内に注入し、冠動脈が攣縮するかどうかで冠攣縮性狭心症を診断する試験

アセチルコリンは本来、動脈拡張作用をもつが、攣縮し易い動脈の場合には血管収縮作用を示すことを利用した検査法である。


冠攣縮性狭心症が疑われる患者において、その誘発試験に寒冷負荷や過換気負荷が行われてきたが、誘発率は十分高くはない。それに対し、アセチルコリンの冠動脈内投与は冠攣縮発作の誘発率が高い。 冠動脈造影を施行し、有意な狭窄のないことを確認した後、攣縮の起こりやすいと推測される(あるいは両方の)冠動脈に選択的にアセチルコリンを投与する。
1つの手順としては、まず右冠動脈に生理食塩水で全量を5mLとした10μg、20μg、50μgのアセチルコリンを、次に左冠動脈に20μg、50μg、100μgの順にそれぞれ20秒間かけて、発作が誘発されるまで注入する。3分以内で誘発されることが多い。
発作はニトログリセリンの冠内投与により速やかに回復する。アセチルコリンのほかにエルゴノビンを使用する方法もある。ともにsensitivity、specificityは90%を超える。攣縮が冠動脈起始部に誘発された場合、あるいは多枝に同時に出現した場合、著明な心筋虚血から致死的不整脈、ポンプ不全をきたすことがあるため、設備とスタッフの充実が要求される。
RCA20µg
50µg
LCA20µg
50µg
100µg
20secかけて


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MEトップページ 参考 Coronary-Artery Vasospasm
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMicm1614640

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