感染症

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臨床医学総論 呼吸器系 呼吸器系 感染症について

感染症

29—11 真菌の感染によって起こる呼吸器疾患はどれか。
1.マイコプラズマ肺炎
2.肺アスペルギルス症
3.クラミジア肺炎
4.インフルエンザ肺炎
5.非結核性抗酸菌症

1.マイコプラズマ肺炎はマイコプラズマの感染による間質性肺炎で異型肺炎ともよばれる。マイコプラズマは細菌膜をもたないことから、β−ラクタム系の抗生剤は無効。
2.アスペルギルスは真菌の一種である。真菌症は基礎疾患のある患者に発症することが多く、その背景には免疫能の低下がある。肺真菌症ではカンジダ、アスペルギルス、またクリプトコックスなどが重要である。
3.クラミジアは0.3~2.0μmの大きさの病原体で、肺炎や尿道炎またトラコーマの原因となる。クラミジア肺炎はクラミジアニューモニエによる肺炎である。
4.インフルエンザ菌による細菌性肺炎である。細菌性肺炎の起因菌は肺炎球菌、インフルエンザ菌、黄色ブドウ球菌などが重要である。インフルエンザとは異なる。
5.結核菌以外にも多くの抗酸菌がヒトに感染症を起こすことが知られており、培養が可能な抗酸菌は一括して非定型抗酸菌と呼ばれている。
正解2

31—11 日和見感染症はどれか。
a.マイコプラズマ肺炎
b.サイトメガロウイルス肺炎
c.ニューモシスチス肺炎
d.肺炎球菌肺炎
e.インフルエンザ菌肺炎
1.ab 2.ae 3.bc 4cd 5.de


a.マイコプラズマ肺炎はマイコプラズマ病原体によって引き起こされる肺炎。飛沫感染。
b.サイトメガロウイルス肺炎は日和見感染。
c.ニューモシスチス肺炎は日和見感染。
d.肺炎球菌肺炎は肺炎球菌によって引き起こされる肺炎。健常者も感染。
e.インフルエンザ菌肺炎はインフルエンザ菌によって引き起こされる肺炎。健常者も感染。
正解3

32-17 日和見感染症はどれか。
a.ニューモシスチス肺炎
b.肺炎球菌肺炎
c.マイコプラズマ肺炎
d.サイトメガロウイルス肺炎
e.アスペルギルス肺炎
1.a、b、c 2.a、b、e  3.a、d、e 4.b、c、d 5.c、d、e


a.ニューモシスチス肺炎は正しい。
b.肺炎球菌肺炎はレンサ球菌。市中肺炎の原因として最も多い。
c.マイコプラズマ肺炎は細菌とウイルスの中間の性質を示すマイコプラズマによる感染症。
d.サイトメガロウイルス肺炎は正しい。
e.アスペルギルス肺炎は正しい。真菌。
正解3

32–11 抗結核薬の副作用の組合せで正しいのはどれか。
a.イソニアジド(INH)        末梢神経炎
b.ピラジナミド(PZA)       心筋炎
c.リファンピシン(RFP)     髄膜炎
d.カナマイシン(KM)        難 聴
e.エタンブトール(EB)      視力障害
1.a、b、c 2.a、b、e  3.a、d、e 4.b、c、d 5.c、d、e


a.イソニアジド(INH)ビタミンB6が不足するため末梢神経炎を起こしやすい。肝障害も起こしやすい。正しい。
b.ピラジナミド(PZA)肝障害・関節痛を起こしやすい。
c.リファンピシン(RFP)肝障害を起こしやすい。
d.カナマイシン(KM)vv連用すると神経障害や腎機能障害をきたしやすい。耐性結核菌が発現しやすい。正しい。
e.エタンブトール(EB)視力障害の早期発見が難しい乳幼児には投与しない。正しい。
正解3



33-12 肺結核について正しいのはどれか。
a.肺の下部に好発する。
b.罹患率は近年減少に転じた。
c.核酸増幅法(PCR を含む)による診断が有用である。
d.ストレプトマイシンの副作用には聴力障害がある。
e.内服治療期間は 1 ヶ月である。
1.a、b 2.a、e 3.b、c 4.c、d5.d、e



a.肺の下部ではなく上部に好発。
b.罹患率は近年は横ばい。増加や減少している。
c.核酸増幅法(PCR を含む)による診断が有用である。正しい。
d.ストレプトマイシンの副作用には聴力障害がある。正しい。
e.内服治療期間は 1 ヶ月ではなく初期で2ヶ月。維持で4~7ヶ月。
正解4
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