リン

食事管理

 

リン

リン摂取量はたんぱく質摂取と相関しており(図 1)19),たんぱく質 1 g あたりリン量はおおよそ 15 mg と概算できる.このことより,リンの摂取量のコント ロールは,たんぱく質摂取量のコントロールと連動す ると考えられ,リン摂取量の基準はたんぱく質摂取量 に基づいて決定するのが妥当であり上記のように示し た. しかしながら,食品の選び方によっては同程度のた んぱく質摂取量であっても,リン摂取量を少なくする こともできる.すなわち,食事からのリン供給源には, 植物性食品に含有する有機リン,動物性食品に含有す る有機リン,食品加工の際添加される無機リンの 3 つ がある.リンの生物学的利用率20)は植物性食品は 20~ 40%,動物性由来食品は 40~60%,無機リンは約 100%と考えられている.同量のたんぱく質量を,植物性食品と動物性食品から摂取した場合を比較すると, 生物学的利用率は植物性食品の方が低いので血清リン のコントロールには有利と考えられるが,アミノ酸ス コアで比較すると植物性たんぱく質のアミノ酸スコア は動物性食品より劣る食品が多く,栄養学的には植物 性たんぱく質を多く摂取することは好ましくない. 一方,リン/たんぱく質比率を常用する食品を選択 して日本食品標準成分表21)より,検討すると(表 2), たんぱく質含有量の少ない植物性食品群(いも類,野 菜類,果物類,きのこ類)では,リン/たんぱく質比率 が 20 を超えるが,たんぱく質含有量およびリン含有量 を動物性食品(食品 100 g 中の含有量)と比較すれば 絶対量は少ない.一方,たんぱく質源となる動物性食 品の魚類,貝類,肉類,肉加工品類,卵類,および植 物性食品の豆類のリン/たんぱく質比率は,13~17 程度に分布している.しかし,乳類はリン/たんぱく質比 率が平均 25 となる.このように,食品個々のリン/た んぱく質比率は食品群により異なるので,単純に比率 で食品を評価せず 1 日の食事の総摂取量を評価してリ ンのコントロールを目指すことが重要である. また,食品添加物由来の無機リンの問題も注目を集 めているが,日本食品標準成分表ではこれらの食品添 加物も含めて分析値を示しており,添加物(無機リン) としてどれだけ含有されているかを食品個々に論じる ことは困難である.

 

リン摂取量とたんぱく質摂取量の関係

 

食品群別のリン/たんぱく質比率

 

 

 

 

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