適応疾患
ペースメーカ植え込み適応疾患 1徐脈性の洞不全症候群(SSS, sick sinus)2Ⅱ度房室ブロック(MobizⅡ型)
3Ⅲ度(完全)房室ブロック
4徐脈性心房細動(Af-Brady)
1徐脈性の洞不全症候群(SSS, sick simus)
洞性徐脈(sinus Bradycardia)
洞停止(Sinus Arrest)
徐脈頻脈性症候群(Bradycardia Tachycardia Syndrome)
2Ⅱ度房室ブロック(MobizⅡ型)
3Ⅲ度(完全)房室ブロック
4徐脈性心房細動(Af-Brady)
洞不全症候群(SSS, sick simus)3タイプ(Rubenstein 分類)
I型:洞性徐脈(sinus Bradycardia)
薬や運動に反応しない原因不明の徐脈 洞結節における刺激の発生頻度が毎分50以下であるもの
II型:洞停止(Simps Arrest)
洞結節が一過性または持続的に全く活動しなくなった状態心電図の丁度中間あたりで、波形が見られず、心停止が起こっています。
よく見ると、P、QRS、 P、QRSと続いていたものが、この部分ではP波もQRS波もありません。
つまり、心房も心室からも刺激が出なかったということは、心房において脈が作られなかったということを意味します。
洞停止や洞房ブロックによって、心停止を起こしたことになります。
ちなみに、このII型では心臓の動きが非常に遅いので、運動しても脈があがらないということになり運動 能力が著しく低下します。少し動くと息切れがするということになります。
これがII型で、症状としては、「目まい」や失神を起こします。
II型には、こういう重篤な問題があります。
III型:徐脈頻脈症候群(Bradycardia Tachycardia Syndrome)
洞結節からのリズムが極端に早くなったり遅くなったりするために心室収縮がはらつく この最初の部分は心房細動です。頻拍発作があって、これが止まると、通常すぐ洞結節の正常な脈が起こるのですが、このとき洞結節に異常があるとすぐに出ません。
そのために、このような高度な心停止を起こしています。
これは非常に厄介なもので、この頻拍を抑える薬というのは、洞機能、房室結節を含めて機能を抑制し 悪くします。
一方、この徐脈とか心停止とかを改善しようとすると、その頻拍が悪くなり、相反することになります。
このような場合には、ペースメーカーを入れて、脈が遅いほうを治してから、この不整脈のお薬を使って頻拍を止めるということを行うと解決します。
さらに、最近では、カテーテル焼灼術で、この頻拍を止めるということも行われています。
この場合の頻拍というのは、ほとんどが心房細動です。
心房細動というのは頻拍であり、この心停止が徐脈だということで、「徐脈頻脈症候群」というように呼ばれています。
洞機能検査
修正洞結節回復時間=洞結節回復時間ー洞周期=3500-1320=2180ms洞結節の機能を見る検査としてよく行われるのが、Overdrive Suppression Test です。
これによって、洞結節回復時間を測定します。
まず、30秒〜60秒、心房を高頻度でペーシングします。
そこで突然やめると、通常はすぐに自分の正常の脈が戻ります。
例えば、脈が60回ですと1秒以内、仮に脈が毎分40回であっても、1.5秒以内には自分の脈が起こるわけです。 けれども、洞結節に異常があると、ここで示したように、なかなか自分の脈が出ません。
最後のペーシングから次の興奮が起こるまでの時間を測ると、赤字で示したように3,500msとなって、これは洞結節回復時間と呼びます。
もともとの脈が60であるならば、ここは1秒、1,000msになっているわけですし、脈が40の場合は1.5秒あってもいいわけですが、基本調律によって影響を受けています。
ふだんの洞結節の周期を測ると、1,320msとなります。
そこで、洞結節回復時間、3,500msから、1,320msを引き算した値、2,180msが修正洞結節回復時間となります。
通常ですと、これは525ms未満ということになっています。
房室ブロック
心房と心室の間の伝導の障害というのは、房室ブロックという現象になります。これには、1度から3度まであります
1度房室ブロック
この心電図で言うと、心房のP波、そして心室のQRS波、この伝導時間というのは正常では0.2秒以内になっています。このチャートの一番小さいマス目の間隔が0.04秒ですので、0.2秒というのは、 この少し太い線の1こま分に相当します。
この心電図の場合は明らかに延⻑しています。
これが1度房室ブロックです。
つまり、伝導が心房から心室に行くのに、時間がかかっていることになります。
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