呼吸療法装置について
呼吸療法装置
1原理と構造
1・酸素療法装置
ベンチュリーマスクの設定
総流量[L/min]=100 – 21/(目的の酸素濃度(%) – 21) x 酸素流量[L/min]
空気→防塵フィルタ→コンプレッサ→冷却装置→吸着筒→サージタンク→除菌フィルタ→流量計→加湿器→酸素濃縮空気
2・吸入療法装置
吸入療法とは薬剤を口腔内から噴霧し、気道より末梢の呼吸器系に送る治療。
薬剤:生理食塩水、徐痰薬、気管支拡張剤、ステロイド
ネブライザ(nebulizer):噴霧吸入器、吸入療法で用いる
種類:ジェット式、超音波式、メッシュ式、定量噴霧式、ドライパウダー式
3・人工呼吸器
PSV(pressure support ventilation)
換気回数(RR)
1 回換気量(VT)
吸気終末休止(EIP)
呼気終末陽圧(PEEP)
吸入酸素濃度(FIO2)
CV(compression volume):回路は柔らかい素材なのでない奴が上昇すると回路内ボリュームが増加する
持続性気道陽圧(CPAP)
気道内圧が一定になる。
4・呼吸回路
加温加湿器:温度、湿度維持 加温加湿器、人工鼻
ヒータワイヤ:結露防止
5・高気圧治療装置
高気圧酸素治療:2~3絶対気圧の圧力環境下で高濃度の酸素を吸入する治療法。溶存酸素増加による低酸素状態の改善、体内気体の体積圧縮や溶解、酸素による殺菌作用
適応疾患
減圧症
突発性難聴
腸閉塞
効果
創傷治癒の促進
末梢組織の酸素化
好中球活性の上昇
作用
酸素毒性の発現
溶解型酸素の増加
一酸化炭素の排出促進
不活性ガスの排出促進
合併症
減圧時:急性動脈ガス塞栓
加圧時:滲出性中耳炎、鼓膜損傷、副鼻腔障害
第1種装置 | 第2種装置 | |
---|---|---|
一人用 | 多人数 | |
純酸素 | 空気 | |
2気圧 | 2~3気圧 | |
1520mmHg | 2280mmHg | |
酸素濃度21% 窒素濃度79%
絶対禁忌:開放性気胸、重度の急性気管支痙攣、ドキソルビシン(抗がん性抗生物質)の併用、ブレオマイシン(抗がん剤)の併用
相対的禁忌:上気道感染症、アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎と中耳炎、肺気腫を伴う慢性閉塞性肺疾患、気胸や胸部外科手術の病歴、耳・鼻・咽喉の外科手術の病歴、てんかん、視神経炎、動脈性高血圧、心疾患、閉所恐怖症、危険行為
6・生体監視装置、測定機器
呼気終末二酸化炭素分圧(PETCO2)値を低下させる因子
循環血液量減少
肺塞栓
低体温
CO2 ナルコーシス
高度な呼吸性アシドーシス
自発呼吸減弱
意識障害
7・周辺医用機器
2呼吸療法技術
1・
2・各種換気モード
アシスト/コントロール(A/C)
3・開始基準
4・人工呼吸器の設定
基本設定
1 回換気量:10ml/kg
呼吸数:12~15 回/分
PEEP:3~5cmH2O
FIO2:50~100%
5・喀痰等の吸引
痰吸引が業務として認められている
臨床工学技士
作業療法士
言語聴覚士
痰吸引が業務として認められていない
臨床検査技師
薬剤師
成人の気管吸引について
頻回の吸引は感染のリスクが高まる
吸引時間: 15 秒以内(10~15sec)
適切な吸引圧は:-160hPa~-200hPa(-150 mmHg ~ -120 mmHg)
挿入のタイミング:自発呼吸下では吸気に合わせてカテーテルを挿入
挿入長:気菅分岐部に当たらない位置まで(口腔22~28cm,鼻腔24~30cm,声帯下10~13cm)
サイズ:6~12Fr,幼児6Fr以下
閉鎖式吸引では気道内圧の急激な低下を避けられる
6・患者状態の把握
人工呼吸器関連肺炎(VAP)定義
気管挿管後人工呼吸開始48時間以降に発症する肺炎
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