冠動脈バルーン(Balloon)

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カテーテルで治療するバルーンについて

バルーン(balloon)

ワイヤーを通して、ワイヤーに沿ってバルーンを進めています。
バルーン拡張して、動脈硬化プラークを押しのけます。
バルーンの拡張は、インデフレータによって行います。

通常は、造影剤と生食を半々、1対1にしたものを20ccほど吸い、バルーンの中に、バルーンルーメン から半々の造影剤を注入して、圧を上げます。

バルーン径は1mmから冠動脈径に合わせて5mmまで、0.5mm刻みぐらいあり、
⻑さは、6mmから一番⻑いのは40mmまであります。

気圧は、6気圧ぐらいから20気圧まで変えて、その径や⻑さなどをIVUSで見た情報を元に、病変を広げていくということになります。
バルーンを広げている間は、冠動脈の血流が遮られますので、患者さんは胸痛を感じ、心電図のST変化が起こるのが通常の工程であります。
その程度に応じて、術者は拡張時間を変えて、すぐにデフレートを何回か行います。

バルーン(balloon)の構造

・Over the wire (OTW)バルーン
・モノレールバルーン
Over the wire (OTW)バルーン
バルーンシャフト全体にワイヤー ルーメンとバルーンルーメンを有している。ワイヤー交換ができる。
カテーテル全体をワイヤーが通る
モノレール monorail type(Rapid Exchangeタイプ)
ワイヤールーメンは先端から20-30cm程度でありバルーン交換が出来る。
通過性に優れているため主流になっている。

バルーン(balloon)の種類

バルーンは固さ別に2種類に分けられる

セミコン:セミコンプライアンス
ノンコン:ノンコンプライアンス セミ(semi):一部、半分
ノン(non):無い

セミコン(セミコンプライアンスバルーン)

通過性(delivery)に優れ、 強い押し込み(pushability)、彎曲した冠動脈への追従性(trackability)も 良く、low profileな素材のバルーン。主に病変部の前拡張に用いる。

・主にPre Dilatationで使用
・ノンコンより通過性が良い
・高圧をかけれない(破裂するため)
・硬い病変に圧をかけるとバルーンが変形する(ドッグボーン現象) ノミナール 6
レーテッド

ノンコン(ノンコンプライアンスバルーン)

耐久性に優れ高圧拡張が可能。セミコンバルーンより厚手の素材。
主にステント留置後に後拡張に用いる。

・高圧がかけられる
・バルーンが固くなるので硬い病変でも負けにくい カッティングバルーン
バルーン周りにワイヤーがある、石灰化をカットする、ひびをいれる ノミナール 12
レーテッド 20気圧、24気圧

ステント留置の流れ

前拡張してステントを留置して、ノンコンプライアントバルーンで血 管ステントを広げるというのが一般的な過程です。
ノミナールとレイティッド
バルーンには「推奨拡張力」と「最大拡張圧」がある

NP Nominal Pressure:推奨拡張力 ノミナール
RBP Rated Burst Pressure:最大拡張圧 レイティッド

略して「ノミナール」「レイティッド」ということが多い
RBPはメーカーが定めたバルーンが破裂しない限界圧力

石灰化への拡張はRBPに達する前にバルーンが破けてしまうことがあるので注意が必要 目安
セミコンバルーンNP:10気圧未満
ノンコンバルーンNP:10気圧以上

メーカー

ASHAHI
Mamui
TERUMO
Ryurei
NIPRO(GOODMAN)
NSE
Powerd 3nd
Regnam
BIOTRONIK
Pantera LEO
OrbusNeich
SAPPHIRE
      SAPPHIRENC24




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