ACT(Activated Clotting Time)活性化凝固時間
ACTとは
ACT:活性化凝固時間開胸手術、透析等で体外循環を行う際のヘパリンのモニター
ACT(活性化凝固時間)は、測定試料に全血を用います。
全血に、活性化剤を添加するだけのシンプルな測定方法です。
活性化剤には、ガラスビーズ、セライト、カオリンなど、APTTで使用される活性化剤が使用されています。
開胸手術、透析などの体外循環を行なう場合のヘパリンのモニターに用いられます。
APTTに比べ、高濃度のヘパリンまでモニターが可能です。
APTTとACT比較
ACTは全血に活性化剤を添加することで凝固能を測定可能なため、簡便に実施することができるACTは全血検査のため、凝固因子に加えて血小板機能も反映する。
APTTは内因性凝固因子のみを反映する
ACT機械
ヘモクロンJr. シグニチャー+ 平和物産
ヘモクロン401
アクタライクミニII トライテック
アクラタイクミニII
ヘモクロンシグニチャーエリート
ACTの基礎知識ヘモクロンACTとプロテアーゼ阻害剤
血液凝固計ヘモクロンシリーズ
ヘモクロンシグニチャーエリート
ヘモクロンレスポンス 2019年5月製造終了
テストチューブHRFTCA510
低・中〜高用量ヘパリン用
活性化剤:セライト
測定範囲:1500秒以下
血液量:2mL
(ガラス製で割れやすい)
ヘモクロンの問題点
血液検体量に影響を受けやすい(採血量2mL)
手技的誤差を受けやすい(上下に10回振る)
血液希釈・低体温で影響を受けやすい
再現性が低い(活性剤のばらつきが大きい)
持続や少量追加するヘパリン投与量に俊敏に対応できない
シグニチャーエリート
測定原理:カートリッジ(光学式)サンプル量:50µL
測定時間:4.5分(420秒)
測定原理
一対のLED間を動く血液検体の速度を測定する、光学式検知方式を採用従来品とは異なる測定方式により、実測時間を30~50%短縮
JACT+ | JACT-LR | J201 | |
測定項目 | ACT | ACT | PT-INR |
活性化剤 | カオリン | セライト | 組織トランボプラスチン |
測定範囲 | 0~1005 | 0~400 | 0.8~10 |
JACT+
適用 人工心肺を伴う心臓血管外科手術中・高用量ヘパリンのモニタリング
JACT-LR
適用 PCI、透析、血液浄化、ECMO、アブレーション手術低用量ヘパリンのモニタリング カオリン:プロテアーゼ阻害剤を中和(フサンX)
ACT測定値の目安
HRFTCA510 | JACT+ | JACT-LR | |
人工心肺 | >480 | >420 | – |
IABP | 150-200 | – | 180-240 |
PCPS | 180-250 | – | 220-300 |
補助人工心臓 | 150-200 | – | 180-240 |
シース留置 低ヘパリン療法 | 150-200 | – | 180-230 |
FTCA510 | JACT+ | JACT-LR | |
未分画ヘパリン (ヘパリン) | ◎ | ◎ | ◎ |
低分子量ヘパリン (ダルテパリン) (パルナパリン) (レビパリン) | × | × | × |
ヘパリノイド (オルガラン) | × | × | × |
メシル酸ナファモスタット (フサン) | ○ | × | ○ |
メシル酸ガベキサート (FOY) | ○ | – | ○ |
アルガトロバン (ノバスタン) | ○ | ○ | ○ |
合成抗プラスミン (トランサミン) (イプシロン) | ○ | – | – |
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ACT使い分け
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参考
ヘモクロンテストチューブ添付文書 ヘモクロンJr. シグニチャー+ https://www.heiwa-bussan.co.jp/hemochron-signature-elite/ヘモクロン401
アクタライクミニII https://www.trytech.co.jp/products/atc-transfusion/helena-actlyke-mini.html
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